テレビドラマの「税務調査官・窓際太郎の事件簿」シリーズは時々見ますが面白いですね。
税理士という職業柄、つい見てしまいます。
主人公の税務調査官、窓辺太郎はさえないヒラ調査官で、ニックネームが「窓際」と呼ばれるのですが、
事件が起きるとその持ち前の正義感で、勧善懲悪ぶりを発揮して楽しませてくれます。
税務調査官と題材にした映画といえば、「マルサの女」。
これが一番でしょう。
およそ28年も前の映画ですが、今見てもとても面白い。
伊丹十三監督作品はしっかりとした取材に基づき作られているため、かなりリアリティがあります。
もっとも宮本信子さんが演じる主人公はありえないキャラクターです(笑)。
そこがコミカルで楽しいのですが。
さて
今回は税務調査の話題を少しお話しいたしますね。
6月は税務調査官の異動の時期です。
公務員の移動は通常は3月なのになぜ?
それには訳があります。
個人の確定申告が3月、法人の確定申告のピークが5月。
それが落ち着いてから・・・移動となるのです。
7月ごろまでは引き継ぎを終え、いよいよ調査チームを結成して、どこに調査へ行くか決まります。
申告データはスーパーコンピューターにより管理され、イレギュラー情報ははじかれます。
そして秋から年末までが税務調査の季節。
税務署から会社に電話がかかってきます。
「○○税務署です。今度税務調査に伺いたいのですが・・・」
皆さんは、このセリフ聞いていかがですか。
血の気が引きますか、脂汗かきますか?
私は税理士ですが、やっぱりドキドキします。
税理士仲間には喜ぶご仁もいるようですが(苦笑)。
しかし税務調査は通常は任意調査といって、事前に通知があり日程も交渉できますから
そこは安心です。
税務調査は、あくまで調査なので何もなければ「是認(ぜにん)」といって追徴がない場合もあります。
いわゆる勘違い、ミスで追徴が出る場合もあります。
「見解の相違で」といって修正申告に応じることもあります。
しかし、悪質な仮装・隠ぺいがあったりすると、罰金である「重加算税」が課されます。
だから新聞などに税務調査の記事が載ったら、追徴額ではなく、重加算税の額をチェックすると興味深いですね。
「マルサ」は国税局査察部のことで、悪質な脱税、巨額の脱税を摘発する部署ですから、予告なしで来るんです。
会社に入ってきていきなり、
「動くな~」
やっぱり怖いです。
税理士はそんな怖い思いをしないための用心棒みたいなもの。
あ、税務署とケンカするわけではないですから誤解しないでくださいね。
普段からお帳面を見て、税務上の問題はないか、しっかりチェックしています。
備えあれば憂いなし。
あなたとあなたの会社をしっかりと守ります。
「マルサの女」をみて、怖い!
そう思った方は信頼のおける税理士と日ごろからお付き合いくださいね。