区役所からわが家のマンションの固定資産税の通知が来ました。
皆さんのところにも届いていることでしょう。
中身をじっくり見ました?
私は…見ましたとも!だって専門家ですから!
「去年よりも上がってる~!?」
名古屋市では3年おきに不動産評価の見直しを行っており、
今年はその評価替えで土地の価格が上がったのです。
うん納得。
しかし少し前に話題になったニュースが頭をよぎります。
去年の6月ごろです。
埼玉県の新座市で、老夫婦がお金の都合をつけるために自宅を売ったら、なんと27年間も固定資産税を払い過ぎた事実が判明しました。
しかし払い過ぎた税金は全部が戻らないと分かったというニュースです。
新座市ではこの事件をもとに知らべたら、なんと8億円も市民に返還しなければならないほど誤りがあったのです。
驚きです。でも極端な例ではあります。
税理士さんは何やっているんだ~。
固定資産税については、正直に申します。
実は私たち税理士も明るいわけではありません。
というのもわが国では申告課税方式と賦課課税方式の2種類で納税しています。
申告課税方式は、自分たちで計算をして、税額を計算して納めます。
税理士は会社や事業を営む方の申告をお手伝いをしているのです。
賦課課税方式は、役所がこれだけ納めてくださいね、と通知が来て納めます。
税理士はここに直接関係はしていないのです。
言い訳っぽいですが、普段あまり接する機会がない・・・。
とはいえ、新座市のニュースは非常にセンセーショナルですね。
誤って税金を請求したケースは総務省の発表によると0.2%。
およそ500件に1件の割合だそうです。
多いのか、少ないのか。
それは皆さんのご判断に任せます(苦笑)。
払い過ぎは困ります。
なぜこんなことが起きるのか。
最近こそITが普及し情報管理がしっかりしていますが、
少し前までは担当者からの申し送りで紙の資料で管理をしていました。
市町村合併などもあり、前任者の前任者までさかのぼっていき正誤を確かめるということは困難です。
また、相続があると
名義の変更、住まなくなったり、立て壊したり、新たに建て替えたり
などがあるため評価が変わってくる可能性があります。
通知が来たら、ぜひご確認ください。
まず税金がかかる不動産の名義、対象物は合っていますか。
面積は正しいですか、地目はどうなっていますか。
そしてその用途は合っていますか。
意外かもしれませんが、税の世界では基本思想は「弱者保護」です。
したがって実際住んでいる家と、ただ所有している家では税金は違います。
もちろん住んでいる家の方が安くなります。
小規模宅地の特例といって税金が軽減されているのです。
新座市のケースもこちらだったようです。
ですがこちらから直してね、と申告しないとそのまま放置されちゃいます。
「おやっ?」
そう思ったら、信頼のける税理士に相談してみてくださいね。
一緒に調べてくれたり、アドバイスをくれると思いますよ。