皆さん、お花見は行かれましたか。
雨が多くてタイミングが合わなかった…そんな方も多いですね。
葉桜のこれから緑が増していく様も、また良いものです。
経営も一緒です。次の花を咲かせるために準備をしていく。そんな時期もあります。
さて前回からの続きです。
今回は最終回。まずは前号までのおさらいです。
起業する方、事業を始める方がやることは
自分ドメインをしっかりと立てる!!
ことでした。
事業を一本の木に例えてみて、その土壌は何なのかを言葉で表すことでした。
土壌・・・経営者の「思い・経営ビジョン・企業理念」
幹・・・会社のコンセプト
枝葉・・・経営のオペレーション
ここで土壌である思いや経営ビジョンを言葉で語ることができました。
次に行ったのがSWOT分析です。
自社(自分)の置かれている環境を「内部環境分析」と「外部環境分析」に分けて考えました。
これで自分が進む方向が整理されたと思います。
さて、SWOT分析が終わったら、いよいよ最終ステップ。
自分ドメインを言葉で表す
ことを今回は考えます。
私のバイブルである、
『会社を替えても、あなたは変わらない~成長を描くための「事業計画」~』
(光文社新書・海老根智仁著)
を参考に見ていきましょう。
海老根さんは、SWOT分析から3つの要素を明らかにせよといます。
1,対象となる市場はどこか(お客様となるのは誰?)
2,その市場(顧客)のニーズは何か
3,自社(自分)の強みは何か
これを言葉でつなげることが「幹」づくりになります。
幹づくり=会社のコンセプトづくり。
とても分かりやすい例があります。
コンビニ最大手のセブンイレブン、キャッチフレーズは・・・
そう!
「開いてて良かった」
この一言にセブンイレブンの会社の幹である事業ドメインが集約されています。
1,対象とする市場はどこか
⇒ ひとり暮らしの若者
2,その市場のニーズはなにか
⇒ 時間が節約できる、距離が節約できる
3,自社の強みは何か
⇒ 日用必需品に絞った徹底的品ぞろえ
まとめてみます。
『時間的利便性、および距離的利便性を充足させる
ひとり暮らしの若者のための
日用必需品に絞った徹底的品ぞろえのお店』
セブンイレブンを一言で表すとこうなるのです。
それが「開いてて良かった」のCMのキャッチフレーズとなりました。
ため息が出るほど見事ですね。
セブンイレブンがこ「開いてて良かった」というキャッチフレーズで世に出たとき、
日用品をそろえるのは個人商店とスーパーマーケットしかありませんでした。
個人商店は距離的には身近だが、商品の品ぞろえが限られていて、欲しいものは他店も回らなければならない。
スーパーマーケットは、品ぞろえは満足できても、遠かったり、開いている時間が日中だけで、自身の活動時間と合わない。欲しいとき開いていない。
こんな若者のニーズをびしっとわしづかみです。
それからのコンビニの成長は周知の通り。
いまや若者だけでなく、すべての人に利用されて大成功です。
さあ、いかがでしょうか。
自分の思いの詰まった「土壌」に自分らしい「幹」をたてられそうでしょうか。
簡単に言葉が出てくるわけはありません。
SWOT分析から何度も何度も、書いては消し、書いては消し、
じっくりと取り組んでください。
この準備をしておくととどうなるでしょう。
事業の説明が明確にできます。
あなたの価値をまっすぐ伝えられます。
自分のなすべきことが分かってきます。
自信を持って行動できます。
税理士はそんな経営者の傍らで、一緒になって力んでくれます、一緒に悩んでくれます。
税金の専門家ではありますが、経営者とともに歩く決意を持っています。
ぜひ、そんな場面ではお声かけくださいね。