名古屋の士業集団「151会」の後藤宏(社会保険労務士)です。
名古屋も桜が満開になりました。
春は始まりの季節、明日は入社式を控えられている会社も多いのでしょうね。
さて、社労士という仕事柄、新入社員研修のご依頼を受けることがあります。
今回のメールマガジンでは、その経験の中での一つの気付きをお伝えしたいと思います。
◆◆◆ PDCAサイクル はなぜうまく回らないか ◆◆◆
社会人として大切なことは問題意識を常に持つこと!!
「Plan(計画)→Do(実行)→Check(検証・分析)→Act(改善)→」
で問題を解決しましょう。
多くの新入社員の皆さんが、まず教えられることです。
で、結果こうなります。
Plan : 仕事を効率よくこなし早く帰るんだ!!
Do : 上司もいつも忙しそうで聞けずじまい…結局、残業続き
Check: このままでは早く帰るのは無理!!
Act : 課長、私の部署は人が足りないと思います!!
↑
「人の増員なんか出来るか!! 足りないのは、君の能力だ!」 と上司。
入社後数か月経過した頃、よくある話です。上司のコメントも説得力がいま一つです。
『PDCAサイクルがうまく回りません』
■■■ 企業活動におけるAct(改善)は ■■■
私は、PDCAサイクルを回す肝はActにあると思っています。
DoとAct は実行・行動するという意味では同じですが、PDCAサイクルにおけるActは、
(改善)を指します。この(改善)をきちんと定義づけることがとても重要なのです。
(改善)とは、漢字の通り「今より善いものに改める」という意味です。
ただし、企業活動におけるAct(改善)には、
■■■ 現実的制約との対応が必要 ■■■
なのです。
企業における資源(人・モノ・カネ・情報・時間)は有限です。
社員が簡単にこれらの経営資源を動かすことはできないことを認識し、その制約下で、
手段選択や方法変更により小さな変化を積み重ねること。これが(改善)の定義です。
×Act : 課長、私の部署は人が足りないと思います!!
○Act : 効率よく仕事上をするために、日報に質問を記載するのでコメントをください!!
↑
「日報にQ&A欄を設けよう。知っているノウハウを教えるから、同じ質問はしない様にな!!
聞けるときは気にせず聞けよ。」と上司。
Plan : 仕事で分からないことは日報のQ&A欄で聞く!!
経営資源である人の投入ではなく、仕事の方法変更に解を求めると
『PDCAサイクルがうまく回りだす』
のです。