151会メールマガジン 第18号

2016年9月29日(木) 投稿:鬼頭 耕平

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【発行】

公認会計士/税理士 鬼頭耕平

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151会 メールマガジン 第18号

「従業員不正は、会社の責任が30%?」

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無くなることのない会社資産の横領・着服といった従業員不正に関するニュース。

従業員不正が発生した場合、会社のイメージが毀損することは勿論のこと損害額を全て回収できるとも限りません。税金面でペナルティーが発生することもあり、会社にとって多額の損害が生じる可能性があります。

また、会社の損害だけでなく、不正を行った従業員の今後の人生も大きく変化してしまいます。

なぜ、不正が発生するのでしょうか。このことについて、米国の犯罪学者は「不正のトライアングル」という理論を導き出しています。

不正行為は、①機会、②動機、③正当化という不正リスク3要素がすべてそろった時に生起すると考えられています。

① 機会とは、不正行為の実行を可能ないし、容易にする客観的環境。

② 動機とは、不正行為を実行することを欲する客観的事業。

③ 正当化とは、不正行為の実行を積極的に是認しようとする主観的事情。

「動機」と「正当化」については、不正を行う者に起因します。しかし、「機会」については、会社に起因するものとなります。

不正がおこる30%の原因は会社にあるのです。不正が起こりにくい環境を整えることも“会社の責任”です。

環境を整える方法として、「内部統制」というものがあります。聞き慣れない言葉かと思いますが、株式を一般に公開している上場会社では、内部統制報告制度が導入されており、その実施が義務づけられています。

<内部統制とは>

基本的に、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守並びに資産の保全の4つの目的が達成されているとの合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内の全ての者によって遂行されるプロセスをいい、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング(監視活動) 及びIT(情報技術)への対応の6つの基本的要素から構成されるものである(財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準)

また、4つの目的は以下のように定義されています。

① 業務の有効性及び効率性とは、事業活動の目的の達成のため、業務の有効性及び効率性を高めることをいう。

② 財務報告の信頼性とは、財務諸表及び財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある情報の信頼性を確保することをいう。

③ 事業活動に関わる法令等の遵守とは、事業活動に関わる法令その他の規範の遵守を促進することをいう。

④ 資産の保全とは、資産の取得、使用及び処分が正当な手続及び承認の下に行われるよう、資産の保全を図ることをいう。

さらに、6つの基本的要素は以下のように定義されています。

① 統制環境とは、組織の気風を決定し、組織内のすべての者の統制に対する意識に影響を与えるとともに、 他の基本的要素の基礎をなし、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング及びITへの対応に影響を及ぼす基礎をいう。

② リスクの評価と対応とは、組織目標の達成に影響を与える事象について、組織目標の達成を阻害する要因をリスクとして識別、 分析及び評価し、当該リスクへの適切な対応を行う一連のプロセスをいう。

③ 統制活動とは、経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針および手続をいう。

④ 情報と伝達とは、必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互に正しく伝えられることを確保することをいう。

⑤ モニタリングとは、内部統制が有効に機能していることを継続的に評価するプロセスをいう。

⑥ ITへの対応とは、組織目標を達成するために予め適切な方針及び手続を定め、それを踏まえて、業務の実施において組織の内外のITに対し適切に対応することをいう。 

つまり、内部統制とは、企業内部において、違法行為や不正、ミスやエラーなどが発生することなく、組織が健全かつ有効・効率的に運営されるよう各業務で所定の基準や手続きを定め、それに基づいて管理・監視・運営を行うための一連の仕組みのことをいいます。

それは、経営理念や組織風土といった組織全体に関係するものから、書類の承認・決裁に関する取決めのような日常業務のルールまで、会社内で行われる業務のほとんどに組み込まれています。

この内部統制の概念は、上場会社で導入されている内部統制報告制度にかかるものであり、必ずしもすべての会社が対応すべきものではありません。また、内部統制を構築した場合でも、全ての不正を未然に防ぐことができるわけではありません。

しかし、個々の組織に置かれた環境や事業の特性等により必要な内部統制を構築し運用することによって、不正の発生可能性を低くすることはできます。

うちの従業員は不正を行わないという性善説で考えるのではなく、不正が起こりにくい環境を作っていくことが、会社の将来の損失を防ぐとともに、従業員自身を守ることにつながります。

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